なんだかぶわっとネタが浮かんでしまって、
ほとんど走り書きのようにばーっと2話書いてしまった…。
赤タカはmemo小話くらいの長さで一話が短いので非常に書きやすいです。
ようやっと赤タカがでてきます。
あと、4年もでてきます。
わりかし赤タカと4年の関係はドライというか、
金タカと4年みたいにきゃいきゃいなってなければいい。
とことん金タカと真逆にしてみたくなります赤タカ…
「おはよー」
二時間目が始まる5分前に教室の扉をあけると、
まじめな年下の可愛い友二人は「遅刻ですよ!」と怒ってくれた。
俺はへなりと笑みを向けて彼らをなだめる。
「寝坊しちゃったんだ、昨日遅かったからさ」
「夜更かしのしすぎは身体と美容に悪いですよ」
「だって、しつこくって」
にっと笑うと滝夜叉丸と三木ヱ門は首を傾げたけれど、
机に突っ伏して今まで眠っているのかと思っていた綾部が、
「お盛んですね」と呟くと一気に赤面していた。
若いっていいねぇ、可愛い子達だ。
「そ、それより!いなかったので、勝手に委員会決められちゃいましたよ」
「委員会?」
「顧問は土井先生で、今日の放課後に活動があるらしいです」
委員会かあ。
そういえば強制でやらなければならないんだっけ。
どうせタカ丸さんのことだからサボりそうですけど、
ま、今日くらいは顔をだしたほうがいいんじゃないですか、と綾部。
容赦ないねぇ。
「ふうん…でもどこでやってるかわかんないし」
「それなら2年に委員長がいると思いますよ。たしか、」
滝夜叉丸は一瞬考えるために間を置いて、
思い出したかのように、口を開いた。
「久々知兵助」
「…久々知兵助?」
滝夜叉丸が教えてくれた名前を反芻する。
久々知兵助、先輩?
「どんな人?」
「どんなって…まじめで優等生で、髪は黒で……、
あんまり詳しくはないんですが、もし廊下ですれ違ったりしたら教えますよ」
「そう、ありがと」
黒髪の、まじめな、年下の先輩、それだけ。
久々知兵助先輩。
何度もその名前が頭の中でリフレインする。
がんがんと耳鳴りのように響く。
久々知兵助先輩。
俺が黙り込んでいると綾部が珍しく、
「どうしました?」なんて興味深そうに尋ねてきたけれど、
ねえ、それ俺にも分からないよ。
(なんでこんなに、)
名前や顔を覚えるのは得意だ。
だから、間違いなく会ったこともない人のはずなのに、
どうしてなの、どうしたの俺。
前髪をかき上げると視界で揺れた自分の赤い髪に、
どうしてだか心臓が震えた。
分からない。
(どうしてこんなにうれしくてかなしくてさみしいの)
***
ようやく赤タカ出現…相変わらず遊び人だといいですあんにゃろう。
タカ丸も4年も前世はおぼえてません。
赤タカと4年の関係性は、
お人好しな滝と三木とその2人の安全確保のために綾部みたいな…
でもお互い嫌いじゃないような気もします。PR